映画について、いつも思い出す言葉。三島由紀夫である。
彼の言葉・・・
「三島由紀夫はチボーデから引用し、小説の読
者を二つに分けていることを紹介している。
レクトゥールとリズールである。
レクトゥールとは、趣味という定義にも属さな
い普通の読者、たとえば、日々たんたんと
新聞の連載小説を読んでいる人たち。
リズールが、文学というものが仮の娯楽として
ではなく本質的な目的として実在する世界の
住人である、としている。」
50歳になり、子供も成長し、かれらに目を細くして、接しながら余生をおくろうときめている人もいる。
それもいい。
しかしながら、わたしにはそのような発想はない。
子供の頃に、疑問をもった、この世界の根源とはという難問にむかって、これからも、
本を読み、顕在化されたこの現実のなかで、何かを発見できたら良いなと思う。
シネマのフィルムは、その意味でも、不思議な物質だと思う。
人々の願いが、ここにおさめられている。
つまり、物語。
退屈な人生になりがちな、日常に喝を入れて、全世界に散らばる「物語」のパターンを具現化する。
cinema。
好きな人にとっては、三島由紀夫が言うようなリズール的な世界を持てる、まさに、
至福の世界、・・・・それが映画である。
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なつかしき音楽たち 映画たち・・・・
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