11歳。
いじめにあう小林凛くんは、俳句にうちこむ。
俳句がなけれは、自分はなかったとも言う。
私と比較してみると、中学生の頃は、マンガばかり読んでいて、たとえば、
俳句をぺらぺらやったり、歳時記をみながら、しじみ蝶という言葉の美しさを見つけては、
それを俳句に使うなどということは、考えたこともない。
この還暦の年になって、やっと、言葉の美しさがわかってきたという奥手。
彼は言葉に対する感受性がすごいのだと思う。
少年少女たちの頃。
魂をどこにそそぐか。
ピアノ、絵、スポーツ、将棋、そして俳句。そのほかにもいろいろ、彼らが夢中になるものがあると思う。
かつて、自閉症の男の子が、たったひとり、パソコンを学ぶ事で、自分自身と向き合うようになって、文章を書くようになって自信をつけた話を聞いたことがあるけれど、
「いじめ」にあうような子どものほうが、私は好きだ。
健康で、バランスがとれていて、なんにでも気がついて、頭が良くて、優しくて、大学にストレートではいる・・・・・
それも素敵なことには違いないけれど、私はこの少年の方に、ひかれる。
ひとつの自分の好きなことを持続しながら、集中力を過激にそこに集めてくる力が好きだ。
ススキのほ百尾のきつねかくれてる りんたろう
こんなスゴイ感受性をいつまでも保ってもらいたい。
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ランドセル俳人の五七五 小林凛くん
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