たまたま、江藤淳の著作集をぺらぺら見ていたら、月報があり、吉本隆明が書いていたので、
おやっと思って、読んでみる。
学生運動のカンパ資金問題で、吉本氏は、集めるように動き、江藤氏は、当然左翼のインテリたちにはけっして迎合しないという立場。
電話でそのようにして突っぱねたことを聞いて、吉本氏はたいしたものだと感心するエピソードを書いていた。
芸術は芸術に語らしめよというのが、ワイルドをはじめとする美に殉じる人たちの姿勢であると思うのであるが、作品以外のエピソードから作品を語るというやり方もある。
小林秀雄氏の作家論などを読んでいても、作品というよりも、普段の日常生活の中のその作家の立ち居振る舞いから、感じる本質を書いているような気もする。
江藤淳も吉本隆明も小林秀雄も、評論家である。
ここが評論家と作家の違いなのだろうか。わからない。
わからないままに、考えることとする。・・・・
確かに三島由紀夫の作家論を読むと、テキストの文体を中心に書いているとは思うのだが。
ただ女房を質に入れるような作家は好きではないと書いてあった。
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夜は更けていく・・・・
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