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Channel:   心のサプリ (絵のある生活) 
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シネマ 「最強のふたり」備忘録  

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 フランスに行った時に、凱旋門のところで、よく黒人さんが商売をしているのを見た。
 もともとアフリカの国はフランス領だったところが多いからか・・・
 フィギアでも、フランス国籍の黒人さんの女性が華麗な演技を見せていた。
 
 このシネマでも、黒人独特のリズム感には驚かされる。





 そして、彼らの、歯に衣着せぬモノ言い、派手な行動、衝動的でpassionableな生き方、
 義理人情を大切にする昔の日本人のような優しき心、たっぷりすぎるユーモア精神、
 おちゃめで子供心あふるる仕草などなど、身体障害者であることに気をつかわれすぎることに疲れていた紳士のハートをつかむ。

  フランスでは、ハリーポッターのシネマを超える成功だったよう。

  本と違い、映画は、つくりあげるまでに相当な資本がかかるために、その回収のための、 
  いろいろな見せ場つくり、恋愛シーン、暴力シーンなどなど、大衆観客へのサービスが過ぎて、原作の良さを台無しにすることも多々ありますが、この映画、その陽と陰、ぎりぎりのところで、コントロールされています。



   体が不治の病で、まったく動かない・・・
   彼の気持ちに人はほんとうに近づくことが出来るのか?


心理カウンセラーやら、介護士専門家やら、その他さまざまなる人たちが、やってきては、
  首になっていきます。

  たしかに、この実在したドラマの主人公はわがままで、独善で、ひとりよがりで、スノップなのではあるのですが、・・・彼の求めているものは、ただひとつ。
   それは、自分のほんとうの心をわかってもらいたいという孤独の魂なのかもしれませんね。


   映画の見方は多様で良いと思います。


   見る人によって、様々なる違う感動があるのは、映画がやはり総合芸時であることの証明でしょうか。



   一番印象的だったのは、身体障害のこのドラマの主人公の誕生会で、ミニコンサートが開かれるのですが、ヴイヴァルディの素晴らしきミニ・演奏に対して、この優しき暴れん坊さんが、
 自分のダンスステップを披露するところが圧巻です。

   西洋の歴史の本質的な幹とも言えるクラシックと、アフリカから生まれた黒人のリズムの
   比較が、楽しく、できました。


    
  それにしても、文化というものの多様性があるのですね。

   しかしながら、人の心は、どこの国でも同じ。
 
   そう変わるわけではありません。


  実在の登場人物の最後のナレーションは拍手でした。









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