映画とはこうあらねばいけない・・・・・・・
そんなことを言うと、つまらないですね。
でも、そんなことをいいたくなるシネマでした。
若い人にも見ていただきたい。
こんなせちがらい世の中のなかに夢の芽が・・・・・・・・・・。
それほど、このジュリエッタ・マシーナは、素晴らしい。
けっして、美人ではないのに、魂の美人なのだと思う。
ビョークともども、私の好きな顔である。
ビョークの大傑作。
旅芸人のザンパノは芸の手伝いをする女が死んでしまったため、その姉妹のジェルソミーナをタダ同然で買い取った。粗野で暴力を振るうザンパノと、頭が弱いが心の素直なジェルソミーナは一緒に旅に出る。
道化の格好で芸をするジェルソミーナ。新しい生活にささやかな幸福さえ感じていたのだが、ザンパノの態度に嫌気が差し、街へと逃げていく。そこで陽気な綱渡り芸人に出会う。ジェルソミーナはザンパノに連れ戻されるが、綱渡り芸人のいるサーカス団に合流することになる。綱渡り芸人はザンパノと古くからの知り合いらしく、何かとからかってザンパノを逆上させる。ある日、限界を超えたザンパノはナイフを持って追いかけるのだが、その行いで逮捕されてしまう。
綱渡り芸人はサーカス団から追放され、ジェルソミーナに助言を与え去って行く。翌日、ジェルソミーナは釈放されたザンパノを迎え、2人だけで芸をする日々をすごした。しかし後日、ザンパノは故障した自動車を直す綱渡り芸人を見かける。仕返しする機会を待っていたザンパノは綱渡り芸人を撲殺する。
なきがらのそばから離れようとしないジェルソミーナは、綱渡り芸人の死に放心状態となった。ザンパノは、大道芸のアシスタントとして役に立たなくなったジェルソミーナを見捨て、居眠りしている彼女を置き去りにして去ってゆく。
数年の時が流れ、見知らぬ海辺の町に立ち寄ったザンパノは、耳慣れた歌を耳にした。ザンパノがたずねると、ジェルソミーナと思われる女が、しばらくその海岸を放浪していたが、誰にも省みられることなく死んでいったという。それはジェルソミーナがよくラッパで吹いていた曲だった。海岸にやってきたザンパノは、絶望的な孤独感に打ちのめされ、ひとり嗚咽を漏らすのだった。
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淀川長冶フェリーニの『道』を語る
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