このクリップだけを楽しむのも良いけれど。
美少年というテーマがあると思う。
日本でも、そうだし、たとえば、ドイツの「ベニスに死す」という映画もそうだったけれど、
美少年・美青年というテーマは実は、日本のモノなのだと思う。
そこらあたりは、稲垣足穂が特に描いているけど、源氏物語という世界に誇る小説であっても、
あの世界観、美少年美青年の物語は、やっぱり、心以上に、「目」を重視する、いわば、「姿」を重視する日本の思想のひとつのマスコミに咲く、一輪の花だと思う。
ギリシア人同様に、日本人は目がいいのかもしれない。
西洋の思想のひとつに、「聴く」というのがあると思う。
「見る」と同時に、「聴く」。
だから、物の奥底にある深い何かを信じる思想。
「肉体は美しい、されどその奥にあるものはさらに美しい。」神を殺したニーチェの言葉とは信じがたい。
日本ならば、ただひとこと、「あなたのお姿、ありがたい」ということだと思う。
「姿」のなかに、「心」や「魂」が含まれている。
あるいは、「心」や「魂」が、にじみ出てくるもの、それが「姿」であるという日本の深い思想だと私は信じている。
そうやってこのような歌謡曲を聴いて、美青年を見てみるのもおもしろい。
彼らも、たくさんの人生経験を積んで、いわゆる美青年からはもう卒業しているはず。
その時、彼らの「心」や「魂」も、「美から」、卒業してしまったのだろうか???
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少年隊 「仮面舞踏会」
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