2014.6.13 14:23
東京都品川区のセルビア大使館。ネットで同国からの「恩義」を知ったという東村山市の警備員、青柳大樹さん(41)は持参した寄付金を手に力を込めた。
大使館によると、洪水発生から1カ月近くが経過したが、若い世代を中心に毎日約50人が直接寄付に訪れるという。現金書留、口座振込での寄付も多く、添えられたメッセージには、震災直後の支援に感謝する言葉が圧倒的に多い。
グリシッチ大使は対日感情が良い理由に、「セルビア人は日本の勤勉さや技術力を高く評価していて日本が大好き。武道をやる人が多く、作家の村上春樹さんも大人気」と、日本製品や文化の浸透を挙げる。
また、当時の国民の気持ちを「セルビア人は熱情的なため、震災の状況を見てショックを受けた。それだけに貧しくてもできるだけ支援しようとまで思ったのだろう」と代弁した。
セルビアは約130年前の旧王国時代に新国王就任を伝える国書を明治天皇と取り交わすなど、歴史的にもつながりがある。グリシッチ大使は「困ったときに手を差し伸べ合える関係でいたい」と話している。