25歳の時に、たまたま会社から頂いた賞の副賞としてフランス行きのチケットをいただいた。
社長が外語大学のフランス語学科卒業だったからと思いますが、なつかしき思い出です。
ただ夢中で書いた懸賞論文。
一位になりました。
2月か1月か忘れてしまいましたが、フランスは、ほとんど北海道のように寒く、雪がちらほらふっていました。
ひとりで、地下鉄に乗り、あちこち、散歩し、念願だったアポリネールの作ったピカソの像がある公園を探し出し、礼をしたあと、近くの喫茶店で、濃いカフェを飲みました。
いまでも、はっきりその店の情景を思い出します。
そしてまた、雪のふるフランスの街角・・・・
私は少し女のようですが、小さな頃から、「待つ」のは好きでした。
太宰治にも、「待つ」ことをテーマにした小説があったのではないでしょうか。
高校生の頃、好きな女性を雪のなかで三時間ほど待ったことがあります。
結局は、約束は守られませんでした。
懐かしき、恋の終わりです。・・・
でも、雪のおかけで、きれいな思い出だけが今では残っています。
雪がなければ、ただの待ちぼうけですから・・・・・・
「雪」フランス グールモン
シモオン 雪はおまえの襟足のように白い
シモオン 雪はおまえの膝のように白い
シモオン お前の手は雪のやうに冷たい
シモオン お前の心は雪のやうに冷たい
雪を溶かすには、火のくちづけ
お前のこころをとかすには、別れの口づけ
雪はさびしげに 松の木の枝の上
お前の前額はさびしげに 黒髪のかげ
シモオン お前の妹 雪は 庭にねむっている
シモオン お前は 私の雪 さうして私の恋人
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雪を愛人に 愛人を雪に たとえるフランス人
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