アリー・マッグローは今、74歳。
長生きしてもらいたい女優のひとり。
札幌在住の友人K氏が、江古田の日芸大に通っている時に、ふたりで、この映画を見に行った。
成人式なのではっきり覚えている、懐かしい思い出である。
引き算すると、彼女は、その時34歳。
私達は、20歳。
(妙に気が合い、私のアパートに彼が、はいりこんできたのである。
二階の部屋で、私の部屋はたまたま北でカビくさく、彼の部屋は南で日当りが良かったことを今でもはっきり思い出す。)
アリー・マッグロー、彼女の旦那さんは、50歳で逝ってしまった。マックウィーン・・・
このハーモニカの美しい旋律は、その後、なかなか再度聞くことができず、
のちに、レコードを発見して、聞き直す。
今は、便利でありがたい時代だ。
面倒と思わねば、いくらでも、過去の自分と会えるのだから。
会社で仕事に忙殺されながらも、前だけを見て、まったく自分の人生を振り返らないという生き方もあるだろう。
それがいわゆる大人なのかもしれない。
しかしながら、時折、過去の自分の大切な季節や、出来事に、マドレーヌの匂いに誘われるように過去の記憶にたちもどり、若い時の自分と向き合うことが、真の大人になる儀式なのだと、私は勝手に思っている。
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大人になるとはどういうことだろうか
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