開高健と三島由紀夫

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このふたりのことで、いつも思い出すエピソード。
三島由紀夫氏のパーティに二三度誘われた開高氏。
持論でもある一度キャラを決めたらあとは無意識に一人勝手にキャラが動き始めることが作品の成功で、そのようなことは生涯に一度あるかないかだろうと語る開高氏に対して、三島由紀夫氏が、「そういうことは作家の恥だ」と言ったという。

「オレはいっさいがっさいを計算どうりに運ぶのだ」と、例の高い声で早口に三島由紀夫氏は言う。
開高氏が「その作法は小説ではなくて芝居ではないかしら」と言うと、「そのとうり」、オレは劇を書くやり方で小説を書くのだと。


　一に批評家、二に劇作家、三に小説家。
　三島由紀夫氏の明晰なる自己分析。
　小林秀雄氏との対談で、小林秀雄氏から「あなたの書いているものは詩ですね」と言われてしまった三島由紀夫氏の写真の顔が今でも浮かんでくる。三島由紀夫 (新文芸読本)/著者不明

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