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Channel:   心のサプリ (絵のある生活) 
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神にさざける歌

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 以前bunkamuraでも開催したウィーン分離派のひとり、ヴィルヘルム・リストのwikを見ようとしたら、同名の軍人がいた。第二次世界大戦ではドイツ国防軍で軍司令官、軍集団司令官を歴任した。最終階級は陸軍元帥と、あるので、ドイツ人の名前なのか。
 どこの国でもマンネリ化する文壇画壇に反旗を翻していわば分離する=ゼゼッションというらしい、ことはよくあること。
 クリムトとよく似た画風ですんなりはいってくる。
 惜しい事に、彼の作品は散逸していてなかなか見る事ができないと言う。

こころのサプリ    カンペール美術館蔵  「薔薇の奇蹟」  ヴィルヘルム・リスト


 私の持っている資料本には、「神にさざける歌」とあるが、ネットで見ると「薔薇の奇蹟」とも名前がついていて、なにやらジュネの傑作本を思い起こさせる。
 ドイツのまんなかに位置するチューリンゲン。
 そこに嫁いだエリザベートが、夫の戦死後に、恵まれないひとたちのために必死で働き28歳で死す。
 そのために聖人としてあがめたてまつられている。
 その彼女が、城からパンを貧しい人に運ぶ時に、猜疑をかけられて袖にかくしたパンを見せるようにいわれるのですが、彼女が手をあけると
そこには美しい薔薇が咲き乱れていてるというわけです。
 三枚の絵のセットの一番左側の絵らしい。

 「ヴェル・サクラム」という機関誌に描いていたらしく、分離派も1905年にクリムトについて脱退するが、やはり、画風が似ている。
 
 
Wilhelm List(Maler) ”Le Miracle des Roses ”と原題があるので、やはり薔薇の奇蹟で良いのだろう。
Oscar Laske の壁画にも似ているという記事も発見したが、真偽のほどはわからないので次回。

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